アロママッサージとオイルマッサージの違い
アロママッサージとオイルマッサージ。この2つが異なっているのは何を使ってマッサージをするかです。
アロママッサージではエッセンシャルオイルとも呼ぶ精油を使います。一方でオイルマッサージには植物油が使われています。
一般的な植物は香り成分をいくらか含んでおり、抽出してエタノールやBGなどを溶かすことで植物油が作られます。
抽出する時に香り成分は揮発するので、オイルマッサージ中に植物の香り成分が漂うことはほとんどありません。
エタノールなどの溶剤を加えることで全体の濃度が薄くなっています。
抗炎症作用を持つ甘草エキスや血行を促進するセンブリエキスが有名です。
化粧品の有効成分として配合されていることも多いです。精油は香り成分のみで構成されており、濃度が非常に高いです。
それぞれの植物が持つ香りを存分に含んでおり、アロママッサージではその香りによって利用者をリラックスさせることも可能です。
香り成分は植物の重さの0.1%しか抽出できないので、店頭に並んでいる精油は価格が高いです。
精油も化粧品の有効成分に使われることがありますが、香りを評価されて香料になっている場合もあります。
最近では化学物質をできるだけ含まない無添加の化粧品に人気が集まっており、ラベンダーやローズなどの精油で良い香りを出します。
抽出した状態では濃度が高すぎて肌に強い刺激を与える可能性があります。
よってアロママッサージではホホバオイルやアーモンドオイルといったキャリアオイルやアルコールと混ぜて肌に塗ります。
植物油は濃度を薄めているのでアレルギーなどのリスクは小さいですが、オイルマッサージによって得られる効果も小さいと言えます。
アロママッサージは高い効果が期待できます。ただし濃度を薄くしてアレルギーを防ぐなどの店の配慮が大切で、アレルギーを持つ人は香りを嗅いだだけで頭痛を引き起こすので注意します。
アロママッサージの一般的な施術内容
アロママッサージに興味があるという方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。なんとなくリラックスできそうとか、肩こりに効きそう、ストレスを忘れられそう、など様々なイメージがあるともいます。ですが肝心の施術内容がよくわからず初めての場合は足を運びづらいかもしれません。
実際はどんな施術が行われているのでしょうか。
アロママッサージとは、植物や果物から採取した精油(エッセンシャルオイルとも呼ばれます)を使って、その精油入りのボディオイルを施術者の手によって塗り伸ばし、マッサージをしながらリラクゼーションに導くものです。
まずはアロママッサージを受ける前にカウンセリングを受けるのが一般的です。精油の種類は非常に多く目的や利用する人の体質、好みなどによって使い分けますので合ったものを使うためです。またどんな目的なのかもしっかりと伝えておくとよいでしょう。リラックスや疲労の解消など、目的によって配合するオイルも変わってきます。
汗をかいたりしている場合はシャワーを浴びたりして体をきれいにする場合があります。これはマッサージを受ける体の場所にもよります。足だけの場合は足浴を行います。
全身マッサージを受ける場合は紙おむつが用意してあったりしますので安心です。
ここからようやくマッサージです。カウンセリングで合うものを確認してブレンドしたオイルを使い、マッサージに入ります。まずはオイルを体になじませてからアロママッサージが行われます。強さなど合わないと感じたらすぐに施術者に伝えましょう。せっかくのアロママッサージですから気持ちよく行ってもらうことが肝心です。
最後にオイルをホットタオルで拭き取り、マッサージは終了です。
アロママッサージに使われたオイルには肌を柔らかくしたり、他にも効能がありマッサージが終わった後も肌から吸収されていくのですぐに洗い流す必要はありません。
一般的なアロママッサージの施術はこんな感じです。行ってみたいけれど迷っていたという方は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
アロママッサージの歴史
アロママッサージの歴史は名前の通りアロマテラピーとマッサージを組み合わせてあるものなので、まずそれぞれの歴史を振り返ることから始まります。
マッサージは皮膚を施術することで血液循環やリンパ循環の改善を目指すもので、古くは紀元前から注目されていたものです。しかし、それから一度マッサージの研究は止まってしまうのですが、16世紀後半より医療法として徐々に見直され、18世紀から19世紀頃にスウェーデンマッサージの基礎が作り上げられると、それをもとに欧州への広がりを見せて現在へと至っています。
アロマテラピーは芳香治療や香料治療と呼ばれ、元々は精油や植物由来の香りによって病気の治療や予防、リラクゼーションやストレスの解消などを目的とした療法のことで、現在では雰囲気づくりといったインテリアの一部としても使われるようになっています。
古代より香りが心身に及ぼす影響は認識されており、紀元前3000年頃にはエジプトなどにおいて祭祀や医療、美容といった分野で用いられていることが記録として残っています。その後、ギリシャやローマ、アラビアなど様々な地域へ広がりを見せ、精油を作る蒸留技術の進化と普及に伴いお酒や香水といった多様な使用方法が見いだされた中で、20世紀に入り精油を用いた治療がアロマテラピーと呼ばれるようになります。
そんな中、1960年代にフランスで活躍したオーストリア人マルグリット・モーリー生化学者によって二つの歴史が重なりアロママッサージが誕生することとなります。モーリーは精油の神経系へ及ぼす影響とアロマテラピーの健康への繋がりを研究し、その効果を臨床によって実証していきます。そして1930年代に精油を植物油に希釈してマッサージするという方法を開発し、1961年にその成果を著書にまとめて発表したのです。発表直後は評価されなかったものの、1964年に英訳されたものがイギリスに出回るようになると高い評価を獲得し、大きな影響を与えることとなりました。
アロママッサージ自体の歴史は意外に浅く感じるかもしれませんが、それだけに伸びしろがあるような気がして更なる発展が期待されます。
頭痛を緩和するアロママッサージ
頭痛に悩まされる人は少なくなく、現代では医療技術の発展により多くの方法でその症状を緩和することが可能です。
アロママッサージもその中の一つであり、主に首こりや肩こりの症状を伴う緊張性頭痛に効果を発揮すると言われます。
アロマの優しい香りとマッサージの刺激により固まった筋肉を和らげ、神経系をリラックスすることで頭に走った痛みをなくすからだと言われます。
おすすめの植物はラベンダーやローズマリーを使用した精油が良いですが、自分がリラックスできる香りのものを選んでも問題ありません。
クラリセージやカモミール、ペパーミントも頭の痛みに良いと言われ前者から筋肉の緊張緩和、筋肉痛緩和、鎮痛作用があります。
頭痛緩和に行うアロママッサージをする際に使うオイルは少量なので用意する量は数ミリリットルで良いです。
作り方はまずはオイル、おすすめはアーモンドオイルを5ミリリットル計測します。その後自分の好みの香りの精油を一滴加えて容器を振って混ぜれば完成です。
マッサージオイルは始め手にとった時は体温でオイルを温めてから顔や首に塗ります。
この時リラックスした気分でゆったりと呼吸をしながら指や手のひらを滑らせ薄くのばすようにするのがポイントです。
マッサージ自体は最初は両手で頭を抱え呼吸に合わせて優しく頭部を圧迫して、痛みのある箇所の緊張をほぐします。
次に肩に手をかけ前方に引き、頭は後方に倒し首から肩にかけての緊張をほぐします。
そして 後頭部の下の方にあるくぼみの天柱、その近くにある風池と呼ばれるツボを呼吸に合わせて3回刺激します。
これらのツボはリラックス効果や肩こり等に効果が高いと言われ、この部位を刺激したらこめかみや眉の付け根にある窪みを同様に3回刺激します。
こめかみは側頭部の緊張をほぐす、眉の窪みは眼精疲労やドライアイの症状を和らげる働きを持ってます。
以上の手順を終えたら頭部全体を指の腹で圧迫し頭部の緊張を緩めてマッサージは終了です。
肩凝りを緩和するアロママッサージのやり方
デスクワークなどの腕を下げたまま長時間作業を繰り返す動作は、肩周辺の血行を悪くし、痛みが伴いやすくなります。肩凝りにはマッサージが有効ですが、普通のマッサージよりアロママッサージを用いたやり方のほうが、肩凝りの緩和に効率よく働いてくれますのでおすすめです。
アロママッサージに使われるのは精油です。アロマオイルともいわれています。精油には血行促進の他に、利尿効果や老廃物除去などの作用があります。血行の改善だけでなく、肩凝りの一つの原因でもあるむくみを取り除く作用を合わせることで、辛い痛みからの回復を高めることが可能です。
精油はそのままでは使用できません。キャリアオイルというもので薄めて使うのが普通です。ホホバオイルやアルガンオイル、スイートアーモンドオイルなどがキャリアオイルとしてよく使われています。精油の割合が1%程度になるように調整して、混ぜていきます。
肩凝りの緩和におすすめの精油には、いくつか種類が存在します。ローズマリーやマージョラム、ジンジャーには血行促進作用があります。身体を温める、鎮痛作用があるなどの魅力を持っています。ラベンダーやクラリセージも鎮痛作用がありますが、ラベンダーには筋肉弛緩作用、クラリセージには鎮静作用といった、筋肉に関係する痛みの緩和に役立つものが備わっています。色々と組み合わせて使っていくのがよいでしょう。
マッサージオイルが完成したら、手のひらに取ります。手の温度で自然に温めるようにし、その後、耳の後ろ側から肩の先まで、肌表面を滑らせるように手を動かします。鎖骨の部分にはリンパが集まっていますので、むくみを伴う肩凝りの緩和に役立ちます。鎖骨の付近も円を描くように擦ってあげると、周囲の筋肉を緩めることが可能です。
肩と同時に腕も凝っていることがよくあります。肩周辺だけでなく、手の先の方へと向かって、腕全体にマッサージオイルを広げてあげると効果的です。
腰痛を改善するアロママッサージのやり方
普段から姿勢が悪かったり、運動不足だったり、ストレスを感じていると腰痛になってしまうことがあります。姿勢が悪さや運動不足は血流やリンパの流れを悪くしてしまいます。すると筋肉が凝り固まって、腰痛を引き起こしやすくなるのです。また、ストレスも血流を悪くさせる要因の一つです。そのような原因によって引き起こされる腰痛はアロママッサージで改善・緩和することができます。
まず、重要なのはアロマの選び方です。この際に用いるアロマは抗炎症作用のあるものや血行を良くするものがおすすめです。抗炎症作用のあるアロマはカモミールやラベンダー、ローズマリーなどです。血行を良くするアロマはスィートマージョラムやジンジャー、ブラックペッパーなどがあります。そして使う際はこれらの中から自分の好みの香りにブレンドすると心身ともにリラックスすることができます。リラックスすると、それだけでも血流を良くする効果があります。
そしてブレンドアロマを用いたアロママッサージのやり方は、まず500円玉程度を手のひらに伸ばし、腰全体に塗ります。足りないようであればまた同様のやり方で伸ばして下さい。そして全体に馴染んだら腰に大きく円を描くようにマッサージをします。そのままお尻の上、続けて腰の側面もさすります。そして今度は小さな円を描きながら同様に腰から太ももの上まで、さらに腰の上まで全体的に筋肉をほぐすようにマッサージをします。そして最後に軽く叩いてマッサージは完了です。このアロママッサージをする際は力を入れすぎたり強くこすらないようにして下さい。
このようなアロママッサージをすると適度に筋肉がほぐれ血行がよくなるので、血流の悪さによる腰痛を緩和することができます。しかし、骨盤の歪みや神経痛などの腰痛はこの方法では改善することができません。また、間違ったやり方をすると余計に悪化してしまう可能性もあります。そのため、やり過ぎないように注意するとともに、痛みがひどい場合は医師の診察を受けることをおすすめします。
アロママッサージの効果・効能
最近注目されているアロマは癒し効果だけでなく、色々な効能があります。
特にアロママッサージは、アロマオイルを存分に吸収してマッサージをします。
心地よい香りに包まれながらマッサージすることで、男性の体と心に嬉しい効果が一杯あります。
まず、アロママッサージを行うと血行を促進する為、新鮮な血液や栄養素を各細胞に届けることができます。
また、老廃物や疲労物質を回収するリンパ液を刺激することで、肝臓や腎臓に老廃物を迅速に届けることができます。それによって、新陳代謝が促されていきます。筋肉を柔軟にする効果があるため、筋肉の強化にもつながります。
神経のバランスを取る事によって、免疫力も上がり心の落ち着きや疲労感を取り除きます。
つまり不安やストレス解消にも繋がり、ストレスの影響を受けやすい消化器系にも働きかけます。
この社会に於いて、ストレスを持っていない人なんていませんよね。
ストレスによって体重増加ということもありますが、アロママッサージはダイエット効果も期待できます。
ほとんどの人がマッサージサロンやエステ店で施術を受けますが、自宅でも出来るんですよ。
市販のマッサージオイルがありますから、使用方法を確認して試してみるのもいいですね。
又目的や好みに合わせてベースとなるキャリアオイルと精油をブレンドすれば、自分好みのアロマオイルを作ることができます。正しいやり方でアロママッサージをすることが大事です。
仕事をしながら家事をし、子育てをこなしてる女性も多いです。
たまには、自分のご褒美としてマッサージサロンやエステ等でリフレッシュしてもいいのではないでしょうか。
それが明日への活力に繋がって、又妻として母親として頑張っていけるのだと思います。
男性がよく利用するマッサージ店に比べると、アロママッサージは高級感があるように思われます。
けれど年に数回と考えれば、決して贅沢ではないでしょう。女性は幾つになっても美しくありたいですから。
アロママッサージはこんな症状の方におすすめ
アロママッサージとはラベンダーやカモミールなど自分の好みの精油と希釈用オイルと混ぜて作ったアロマオイルを使用して身体に指圧を行います。
ふんわりと優しく心地の良い香りが特徴のアロマは癒しを得られるので、女性に人気です。
ハーブの香りは癒し以外にも効果が得られ、そのオイルを用いたタッチングの刺激は心と体両方に様々な効果をもたらします。
まずマッサージとハーブの香りは皮膚を通して脳に働きかけるので各神経のバランスを整え、心の落ち着きや疲労感を取り除く効能があります。
クラリセージやローズマリー、オリバナムなどのハーブを混ぜたアロマオイルがリラックスに適してます。
また皮膚表面には免疫細胞がいるのでそこを温め刺激すると、活性化しストレスに強い体つくりが行えます。
皮膚への刺激は血液やリンパの流れを良くする働きもあるので、冷え性やむくみなどの症状に悩む人におすすめです。
ベースオイル20mlにサイプレス、ペパーミント、レモンの精油を1滴ずつ垂らしたオイルを作ってマッサージをするとむくみ改善に繋がります。
アロママッサージを胃腸付近に施術すれば、この器官の運動を高めたり消化液の分泌を整える働きがあります。
不安やストレスによる胃腸の痛み、胃痛や胃もたれなどの消化不良、便秘などの症状緩和にも適してます。
腹痛関連で言えば、生理痛や月経前症候群にもアロマは効果を発揮します。
これらの不調は薄着や冷房など体が冷えることで引き起こると言われ、アロマによるマッサージは体の調子を整え心身をリラックスさせるためおすすめです。
クラリセージとベルガモット、ローズをブレンドしたオイルが生理に関連した不調を緩和する働きを持ってます。
この香りは気持ちを前向きにする効能もあると言われ、月経が始まる1から2週間前に行うと効き目があります。
アロマオイルの効果を効率的に得るのなら、気分的にリラックスして血行がよくなる入浴後が適してます。
しかし肌に塗るオイルは必ず希釈して使用しないと肌に刺激が強く危険なので注意が必要です。
リラックスしたい日のアロママッサージ
毎日の仕事や家事に追われて疲れた時は心身ともにリラックスしたいですよね。
そんな時にアロママッサージはどうですか?良い香りに包まれて身体もほぐせる。
気持ちをリフレッシュしたい時にもピッタリです。様々なアロマオイルが売っているので、お店へ行かなくても自宅でも気軽に出来ますね。
症状や気持ちに合わせてアロマオイルを選びましょう。ストレスや眠れない時はラベンダー・カモミール・ネロリ・ゼラニウム・ベルガモットなど。頭をスッキリさせたい時はペパーミント・レモン・グレープフルーツ・ローズマリーなど。
気分やムードを高めたい時はイランイラン・サンダルウッドなど。色々香りを試して自分が一番好きな香りを選ぶのも良いです。
オイルを2,3種類ブレンドして使う事もできます。実験みたいに調合してみるのも楽しそうです。
注意点はアロマオイルの原液を直接肌に付けない事。肌が敏感な方はかぶれる事もあるので特に気を付けましょう。
妊婦さんも無理に使用しないでくださいね。マッサージの際はホホバオイル・グレープシードオイルなどに混ぜて希釈して使うのが一般的です。
お風呂上りなどに行うのがおすすめ。
お風呂で温まった後なら、さらにリラックスして安眠できそうです。全身にゆっくり手を滑らせてマッサージしてください。
リンパにそって行えばむくみも取れます。ペパーミントなどはこめかみに付けるとスッキリします。
ペパーミントやユーカリは風邪や鼻ずまりなどの症状がある時にも効果的です。体調がすぐれない時、あまり薬を使いたくない方もアロマを試してみるのも良いですね。
他にも湯船に数的入れたり、アロマポットでお部屋をアロマの香でいっぱいにする事もできます。良い香りは気持ちにも作用します。
全身が好きな香りに包まれると安心感が生まれるので、ストレスを癒してくれるんですね。
週末やお休みの日にはアロママッサージの時間を作って贅沢な気分を堪能してみてください。